特集一覧
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藍銅ツバメ「キャラクターの執心に惹かれ」
『鯉姫婚姻譚』で「日本ファンタジーノベル大賞2021」大賞を受賞し、妖怪・怪異が登場する小説を発表してきた藍銅ツバメ。この度、処刑人と忍者の異種タッグが活躍する幕末怪異ファンタジー『馬鹿化かし』の刊行を控え、殺陣たて教室にて体験レッスンを受講した。インタビューを通し、作家の濃密な世界観は、自身の経験と豊かな想像力、そして幅広い好奇心によって生み出されていることが伝わってきた。
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井上芳雄(俳優)×加藤和樹(俳優)「「男二人」が物語を熱くする」
零細工場を営む家で育った山崎瑛。日本有数の海運会社のオーナー一族に生まれた階堂彬。二人の少年が長じて銀行員となり、仕事を通してそれぞれの宿命に向き合っていく池井戸潤作の青春大河小説『アキラとあきら』。テレビドラマや映画でも好評を博したこの作品が、昨年秋からラジオドラマ化。主演を務める井上芳雄さんと加藤和樹さんが語る、ライバル論、友情論とは。
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松井玲奈×鴻上尚史(作家・演出家)「書くことは、心のメンテナンス」
2019年に小説家デビューを果たし、以降、俳優業と執筆活動と二つの創作の現場に身を置いてきた松井玲奈さん。上梓された新作『カット・イン/カット・アウト』では、自らも俳優として携わる演劇界を舞台に、そこで葛藤し、自らの道を模索する人たちの光と影を鮮やかに浮かび上がらせました。書き手としての彼女にも大きな期待を寄せる作家・演出家の鴻上尚史さんとのスペシャル対談が実現しました。
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須藤アンナ「痛みとともに、より面白い形へ」
第37回小説すばる新人賞を受賞し、この度『グッナイ・ナタリー・クローバー』がついに刊行となった須藤アンナさん。霧の町チェリータウンが舞台の今作は、須藤さんの空想力が詰まった一作です。新時代の書き手の魅力をご紹介します。
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小川哲×赤川学(社会学者)「身近で小さな他者たちと」
猫の存在が私たちの社会に及ぼす影響を、社会学の観点から考えてみようとして立ち上げられたのが「猫社会学」です。今回は、その猫社会学を立ち上げた社会学者の赤川学さんと、猫ちゃんと暮らし始めた小川哲さんに、猫と暮らすことによって生じる人間の変化についてお話しいただきます。実は、猫愛に溢あふれる小川さん。早速、愛猫家の大先輩ともいえる赤川さんに、相談事があるようで……。
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増島拓哉×SHUN「欲望だらけの世を、言葉でつかまえる」
小説すばる連載中から好評だった増島拓哉さんの最新刊『路、爆ぜる』がいよいよ刊行されます。 刊行を記念して、デビュー作『闇夜の底で踊れ』と『トラッシュ』で大阪の闇社会を描いてきた増島さんと、新宿歌舞伎町でホストから寿司店大将になり、『歌集 月は綺麗で死んでもいいわ』が話題を呼んでいる歌人のSHUNさんの対談が実現。 大阪と東京の「夜」をそれぞれ小説と短歌で描いたお二人の対談をお楽しみください。
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北大路公子「大病からの復活を綴る」
乳がん治療ですっかり失われてしまった北大路さんの体力・筋力・気力。 史上最大に弱ったよろよろの身体は、日常生活を送るだけでもう精一杯。 しかし、再発予防には運動が大事とのことから、体育会系担当編集者の叱咤激励によって、いやいや運動を始めることに……。 笑いと勇気をくれる傑作養生エッセイが、コロナ禍を経て、待望の書籍化! リモートインタビューで、北大路さんに養生の日々を振り返ってもらった。
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岩井圭也×木爾チレン×須藤古都離×渡辺 優 新春書き初め&座談会 「世界の中心で、未来を書き初める」
小説すばるの創刊年でもある一九八七年に生まれた作家四人が集結した。『われは熊楠』で直木賞候補となり、現在は本誌にて「風車と巨人」を連載中の岩井圭也。デスゲーム小説『二人一組になってください』が話題沸騰中の木爾チレン。デビュー作『ゴリラ裁判の日』でスマッシュヒットを放った須藤古都離。本誌の新人賞出身、現在連載中の「女王様の電話番」で新境地を切り開いた渡辺優。書き初め&座談会をお楽しみください。
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北方謙三×EXILE TAKAHIRO「手書きから伝わる表現の息遣い」
遂にスタートした北方謙三さんの歴史巨編「森羅記」。その“顔”となる題字を手掛けてくださったEXILE TAKAHIROさんは、ヴォーカリストとして力強さと繊細さを兼ね備えた歌声でファンを魅了する一方、書道の有段者でもあり、個展を開くなどの腕前をお持ちです。原稿用紙に万年筆という執筆スタイルを貫き続ける北方さんと、「書」の分野でも活躍するEXILE TAKAHIROさんの対談をお届けします。
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伊岡 瞬「家族の“老い”にどう向き合うか」
「人を轢いたかもしれない」。ある日突然、年老いた親からそんな連絡が届いたら……。決して他人事ではないと連載中から読者を震撼させてきた、高齢ドライバー問題をめぐる『翳りゆく午後』がいよいよ刊行。多数のサスペンスミステリーを生み出してきた伊岡瞬さんに、創作の裏側や小説観についてのお話をたっぷり伺いました。
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京極夏彦×鳥海 修(書体設計士)「活字の誕生は革命だった」
古今東西のあらゆる書籍が揃う書舗・弔堂を舞台に人と本との関係を鮮やかに描き出す京極夏彦さんの「書楼弔堂」シリーズが遂に完結。最終巻『霜夜』の語り手を務めるのは、活字の元になる字を作ることを職業にしている甲野です。そこで、書体デザインの第一人者である鳥海修さんをお招きして、京極さんとの対談を敢行。熱い対話をお楽しみください。
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村木 嵐「つながる人、思い、物語」
人質から天下人にまで上り詰めた徳川家康。その周囲には、祖父・松平清康の時代から側に仕え、家康に夢を託した家臣たちがいた。まだ何者でもなかった幼い家康を、なぜ彼らはそこまで信じることができたのか。代替わりする家臣団を通して見えてきたものとは――。