特集一覧
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座談会 ヒトコワ大喜利 浅倉秋成×新川帆立×似鳥 鶏
ヒトコワ――。それは幽霊や妖怪、超自然現象ではなく、“生身の人間”がもたらす怖さ。そして今ここに、出されたお題に対して、大喜利形式でヒトコワな回答を披露するという、奇天烈企画に果敢に挑む猛者たちがいた。浅倉秋成、新川帆立、似鳥鶏。今を時めく個性豊かなミステリ作家三名である。書評家・若林踏の舵取りのもと、《ヒトコワ王》の称号をかけた熾烈極まる戦いの末に、彼らが行き着いた人間の怖さとは――?
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宇佐美まこと×松浦秀人(日本被団協代表理事)「被爆80年、物語に託した軌跡と奇跡」
ミステリにホラー、社会派ドラマまで、多彩な作品を生み出してきた宇佐美まことさん。新刊『13月のカレンダー』では、広島に投下された原爆を巡る「奇跡の物語」を紡ぎました。戦後80年。遠ざかってゆく戦争の記憶を、いかに繫いでゆくべきか――。被爆者の松浦秀人さんをゲストに招き、おふたりが暮らす愛媛県松山市でお話を伺いました。
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窪 美澄×藤野千夜「団地を書くふたり」
さまざまなルーツを持つ人々が暮らす団地を舞台に、中学生のひと夏を描く窪美澄さんの『給水塔から見た虹は』が書籍化されます。刊行記念として、窪さんが愛読してきた作家、藤野千夜さんとの対談が実現しました。藤野さんといえば、『団地のふたり』や『団地メシ!』といった団地の魅力が詰まった作品の書き手。団地を書き続けてきたおふたりに、団地に対する思いや互いの作品の印象、執筆の背景などを語っていただきました。
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堂場瞬一「日本政治の未来をフィクションで問う」
直接民主制へ移行し、国会が廃止された近未来の日本。国民による直接投票で行われる首相選挙は大荒れだ。二大政党が擁立する首相候補に加え、出馬を表明して人心を一気に掴んでいく人気YouTuber ――。果たして、社会はどちらへ舵を切るのだろうか。堂場瞬一さんの通算195冊目の作品にして、実験的政治小説第二弾『ポピュリズム』の世界観を語ってもらった。
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宇山佳佑×檜山沙耶(フリーアナウンサー)「風が吹くたび、物語が生まれる」
「ガラス雑貨専門店・風読堂」を営む級長戸辺風架(しなとべ ふうか)。彼女には風が持つ記憶を読むという特殊な能力があった。彼女はアシスタントの青年・帆高(ほだか)とともに依頼人たちが抱えた問題を解決していく。小説すばる連載時から好評だった宇山佳佑さんの『風読みの彼女』が単行本になりました。刊行にあたり、ウェザーニューズで気象キャスターとして活躍し、その後も活動の幅を広げる檜山沙耶さんとの対談が実現!
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藍銅ツバメ「キャラクターの執心に惹かれ」
『鯉姫婚姻譚』で「日本ファンタジーノベル大賞2021」大賞を受賞し、妖怪・怪異が登場する小説を発表してきた藍銅ツバメ。この度、処刑人と忍者の異種タッグが活躍する幕末怪異ファンタジー『馬鹿化かし』の刊行を控え、殺陣たて教室にて体験レッスンを受講した。インタビューを通し、作家の濃密な世界観は、自身の経験と豊かな想像力、そして幅広い好奇心によって生み出されていることが伝わってきた。
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井上芳雄(俳優)×加藤和樹(俳優)「「男二人」が物語を熱くする」
零細工場を営む家で育った山崎瑛。日本有数の海運会社のオーナー一族に生まれた階堂彬。二人の少年が長じて銀行員となり、仕事を通してそれぞれの宿命に向き合っていく池井戸潤作の青春大河小説『アキラとあきら』。テレビドラマや映画でも好評を博したこの作品が、昨年秋からラジオドラマ化。主演を務める井上芳雄さんと加藤和樹さんが語る、ライバル論、友情論とは。
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松井玲奈×鴻上尚史(作家・演出家)「書くことは、心のメンテナンス」
2019年に小説家デビューを果たし、以降、俳優業と執筆活動と二つの創作の現場に身を置いてきた松井玲奈さん。上梓された新作『カット・イン/カット・アウト』では、自らも俳優として携わる演劇界を舞台に、そこで葛藤し、自らの道を模索する人たちの光と影を鮮やかに浮かび上がらせました。書き手としての彼女にも大きな期待を寄せる作家・演出家の鴻上尚史さんとのスペシャル対談が実現しました。
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須藤アンナ「痛みとともに、より面白い形へ」
第37回小説すばる新人賞を受賞し、この度『グッナイ・ナタリー・クローバー』がついに刊行となった須藤アンナさん。霧の町チェリータウンが舞台の今作は、須藤さんの空想力が詰まった一作です。新時代の書き手の魅力をご紹介します。
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小川哲×赤川学(社会学者)「身近で小さな他者たちと」
猫の存在が私たちの社会に及ぼす影響を、社会学の観点から考えてみようとして立ち上げられたのが「猫社会学」です。今回は、その猫社会学を立ち上げた社会学者の赤川学さんと、猫ちゃんと暮らし始めた小川哲さんに、猫と暮らすことによって生じる人間の変化についてお話しいただきます。実は、猫愛に溢あふれる小川さん。早速、愛猫家の大先輩ともいえる赤川さんに、相談事があるようで……。
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増島拓哉×SHUN「欲望だらけの世を、言葉でつかまえる」
小説すばる連載中から好評だった増島拓哉さんの最新刊『路、爆ぜる』がいよいよ刊行されます。 刊行を記念して、デビュー作『闇夜の底で踊れ』と『トラッシュ』で大阪の闇社会を描いてきた増島さんと、新宿歌舞伎町でホストから寿司店大将になり、『歌集 月は綺麗で死んでもいいわ』が話題を呼んでいる歌人のSHUNさんの対談が実現。 大阪と東京の「夜」をそれぞれ小説と短歌で描いたお二人の対談をお楽しみください。
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北大路公子「大病からの復活を綴る」
乳がん治療ですっかり失われてしまった北大路さんの体力・筋力・気力。 史上最大に弱ったよろよろの身体は、日常生活を送るだけでもう精一杯。 しかし、再発予防には運動が大事とのことから、体育会系担当編集者の叱咤激励によって、いやいや運動を始めることに……。 笑いと勇気をくれる傑作養生エッセイが、コロナ禍を経て、待望の書籍化! リモートインタビューで、北大路さんに養生の日々を振り返ってもらった。